法人加入の生命保険の役割とは?
平成31年の2月に国税庁より各生命保険会社に対して、行き過ぎた節税を目的とした生命保険の販売実態にメスが入り、節税を目的とした保険商品の販売が一斉にストップされました。業界ではバレンタイン・ショックといわれ大騒ぎになりました。
国税庁は4月にパブリックコメントで公示し5月まで意見徴収。7月より新しいルールが適用となり今までのような節税(実際は節税ではなく、税の繰り延べ)商品は無くなってしましました。
※詳細は、次の機会に
この変更に伴って、法人保険マーケットは大幅に縮小。令和元年4月~9月の売上はなんと前年実績の20%を割り込む数字が各社から発表され、いかにマーケットが歪んでいたかを露呈する結果となりました。
節税保険を中心に販売していた営業マンは変化を求められ、淘汰されマーケットから退場を迫られるか投資信託などの金融商品ラインナップを増やして生き残り策を模索されているのが現状です。
前置きが長くなりましたが、本来の法人で加入する生命保険の目的は、万が一社長にもしものことがあった際に、会社と従業員はもちろん社長の家族を守るために加入ものです。
決して、節税や資産運用を目的とした商品ではそもそもありません。
必要保障金額も借入金だけでなく簿外負債や担保状況や後継者の有無などを勘案して算出し、会社のキャッシュフローから無理のない商品を選択することが重要です。
残念ながら、多くの会社で決算書を分析するのと同時に保険証券も分析させて頂いた際に、節税保険に偏った契約されていて、保障金額が不足しているケースや保険が原因で資金繰りが悪くなっているケースが多いです。
この機会を自社に本当に必要な役割と金額を見直すきっかけにしていただきたいとの同時に、保険に替わる節税スキーム商品が雨後の竹の子のように溢れ出してきているので是非慎重に検討いただきたいと思います。
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